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向後俊昭

冬のウイルス性胃腸炎

 ノロウイルス感染症は、乳幼児よりむしろ学童に多く、経口感染で感染力は強いです。潜伏期は2日で、嘔気や嘔吐、水様便、腹痛を起こします。多くは1〜3日で治りますが、症状が回復しても3〜7日程、便中にウイルスが排泄されます。治療の基本は水分・電解質の補給です。

 一方、2歳以下の乳幼児に多いのがロタウイルス感染症で、一般にノロウイルス感染症よりも症状が重いです。まれに痙攣を伴うこともあります。経口感染で1〜3日の潜伏期を経て発症し、下痢、嘔吐、発熱で始まり、水様便が約1週間続きます。下痢が治っても、便中へウイルスが約10日間排泄されます。嘔吐・下痢に対しては、水分・電解質の経口補給が基本です。

 何れも、予防対策は、手洗いの徹底、食品の取り扱いや嘔吐物・下痢便の処理等に細心の注意を払うことです。

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向後俊昭

冬の気道感染対策

 いわゆる「かぜ」の予防は、手洗い、うがい、マスクの着用と、規則正しい生活をすることが大切です。冬には室内環境(温度は18度〜20度、湿度40%〜50%)にも気をつけましょう。

 またインフルエンザの予防は、ワクチンの接種です。効果がでるのに約1ヶ月かかります。流行が始まる12月頃に間に合わせるためには、10月から接種を始め11月には終わるようにしましょう。予防効果が期待できるのは、接種後約5ヶ月間です。

 乳児期早期に重症となるRSウイルス感染症は、接触・飛沫感染で、発熱、咳、鼻汁、「ぜーぜー」する呼吸、呼吸困難等の症状で、再感染もあります。疑わしい症状が見られましたら、医療機関を受診して下さい。迅速診断法があり、治療・予防に大いに役立っています。リスクを有する乳児には、予防対策があります。

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向後俊昭

乳幼児の夜間の発熱

発熱とは、一般に37.5度以上とされています。夜間に発熱のため医療機関を受診される乳幼児の中には、急いで受診されなくても良い場合があります。発熱があり軽い咳や鼻水があっても、機嫌が良く食欲があれば緊急性はほとんどありません。いわゆる「かぜ」によると考えられます。一方、早急に受診しなければならないのは、3〜4ヶ月未満の乳児で、発熱があり元気がなくミルクの飲みが悪い時です。また受診した方が良いのは、発熱と共にぐったりして元気がない、激しく泣く、腹痛・嘔吐・下痢がある、排尿がない、激しい咳・喘鳴、高体温 (41度以上) などの症状が見られる時です。受診するかどうか迷った時は様子を見ないで、早めに医療機関に電話して受診することが大切です。朝までに、悪化することはあっても治ってしまうことはほとんど期待できないからです。

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向後俊昭

食中毒の予防対策

病原性大腸菌 (O157) 感染が8月に入ってから増加傾向にあります。そこで、家庭でできる食中毒 (O157を含む) の予防対策で重要な6ポイントと三原則を示します。

  1. 食品の購入…賞味期限を確認して新鮮な物を購入する。
  2. 食品の保存…冷蔵庫 (5〜10度以下)、冷凍庫 (マイナス15度以下) に保存する。
  3. 下準備…調理の前後の手洗い、調理器具の洗浄・消毒をする。
  4. 調理…手を洗う、加熱調理は食品を75度で1分以上加熱する。
  5. 食事…手洗い、食品を室温に長時間放置しない。
  6. 残った食品…直ちに冷蔵庫に入れ、食べる前に再加熱する。

次いで予防対策の三原則は、

  1. 菌をつけない(洗浄・消毒・清潔)
  2. 菌を増やさない(迅速処理)
  3. 菌を死滅させる(加熱)

などです。気をつけていても、腹痛、水様便、血便などの症状がありましたら、医療機関を受診して下さい。

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向後俊昭

熱中症について

熱中症は高温多湿の環境に適応できないことにより発症します。小児は体温調節が未熟なために、特に注意が必要です。軽症とされる熱けいれんは直射日光あるいは高温多湿の環境下で長時間スポーツをした場合、また乳幼児が放置された場合などに症状が現れます。頭痛、吐き気、めまい、失神、痛みを伴う筋肉のけいれんなどです。対処法としては、まず運動を中止して涼しい場所に移し、安静にして、身体を冷やします。脱水症状には経口的に電解質 (塩分) と水分補給をします。熱疲労、熱射病と重症度が増すにつれて神経症状がみられるようになります。熱中症でたとえ症状が軽く思われても他の病気の可能性がありますので、医療機関を必ず受診して下さい。熱中症の予防は、炎天下を避け、こまめに衣類の調節をして、水分と塩分を適宜補給することが大切です。