サイト内検索

顔写真

飯山稜一

腸の病気について2

腸の病気の話の続編です。今回は大腸の検査についてお話しします。

長期の下痢で医療機関を受診されたとして、まず、全身状態にもよりますが、便の培養検査をし、処方を受けるのが一般的です。大抵は内視鏡検査を行うことはありません。内視鏡検査を恐れて受診をされない方はご安心ください。

培養検査結果と内服後の経過をみて、今後の方針を決めます。ほとんどの場合は、自然経過または内服により軽快するため、それ以上の検査・治療はしません。改善がない場合や重症化する場合は年齢も考えに入れ、内視鏡検査等を考慮します。

検査(採血、便潜血)で炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病など、以下IBD)が疑われ、組織検査で確定出来る場合は、それに応じた治療を早速始めます。所見がない場合でも、小腸病変が疑われる場合は、小腸造影または小腸内視鏡等を考慮します。潰瘍性大腸炎は大腸に限局していますし、クローン病も4分の3は大腸に病変が認められますので、大腸の検索だけでほとんどの方は診断がついてしまいます。

現在、大腸内視鏡検査は日進月歩で、技術的にも成熟しており、安心して受けられる検査です。医師に検査を勧められたら、是非受けられてください。

次回はIBDの治療についてお話しします。

顔写真

西田茂史

トイレが近い・尿漏れ

 トイレが近い・尿漏れ、といった尿のトラブルを抱えながら、「恥ずかしいから」と我慢している人が少なくありません。少々の頻尿や尿漏れは中年からの自然な現象ですが、病気が原因で起こる場合もあります。頻尿や尿漏れの原因を見きわめ、早期に症状に応じた対策を行うことが、生活の質の向上に役立ちます。

正常な排尿とは?

 起きている時は8回程度が目安です。排尿は血液中の老廃物や摂取しすぎた水分や糖、塩分、アンモニアなどの有害物質を尿とともに排泄し、血液をきれいにする大切な役割を果たします。腎臓で作られた尿は膀胱(ぼうこう)に一時的に貯められ、通常、約200mlでトイレに行きたくなります。しかし、2時間は貯めておくことができ、尿が漏れることはありません。排尿の回数は気温の変化や摂取した水分量、発汗、緊張などの精神状態によって変わりますが、成人で起きている時は8回以内、眠っている時は50歳未満で0回、50〜60歳で1回、60歳以上で2回までが目安。起きている時に10回以上行くことを頻尿といいます。

尿漏れ・トイレが近くなる原因は?

 膀胱炎、前立腺肥大症、脳神経の病気などが考えられます。

 おしっこが近い、夜中に排尿のために何度か目が覚める。それは「頻尿」という症状かもしれません。ひと言で頻尿といっても、原因は様々。精神的な理由からなる場合や、炎症が原因の場合、そして病気から引き起こされている場合もあります。理由が多種多様であるならば、当然治療方法も多岐にわたります。泌尿器科の診療はなんとなくためらわれるという方もたくさんおられるでしょうが、まず、思い当たることがあるようならば、ぜひ、近所の泌尿器科の門を叩いてみてください。

顔写真

飯山稜一

腸の病気について

はじめまして、多摩センターの田村クリニックで診療をしています。

今日は腸の病気の話をします。診療に出ていますと、よく下痢の症状で来院される方がいらっしゃいます。多くは一過性のものか、長引くものでも過敏性腸症候群という機能性の腸疾患で、お薬を飲んだり自然経過で治癒、改善することが多いのですが、中には炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など。以下IBD)の初期症状のことがあります。食事の欧米化によって日本でも急速に増加し、現在20年前の20倍ほどの、10万人近い方が罹患しています (実際はもっと多いといわれています)。特に10代〜20代の若い方が多く、経過をみないとわからないこともありますが、下血や栄養障害などある場合は、最初からこういった病気を考えて検査を進める場合があります。

診断には採血、大腸内視鏡検査や組織検査が有用です。IBDであれば通常の下痢の治療があまり効きませんので、特別な治療が必要になります。また、現在行われているIBDの治療薬は非常に良く効きますので、早期に診断をし、治療を開始することが重要です。特に若い方が多く、一般に長期化するため、その後の生活に大きな影響を与えます。軽症の場合放置され、炎症が潜在的に進行することもあり、注意が必要です。長期間続く下痢で悩んでいらっしゃる方は是非、医療機関の受診をおすすめ致します。

顔写真

黒田雄三

人間ドックのすすめ

 人は生涯を通じて様々な病気にかかります。この中には風邪のように一時的な症状で治る病気もあれば、膠原病などのように長期間にわたって症状が続く病気、あるいは心筋梗塞や脳卒中など突然の発作で生命を脅かす病気もあります。病気にかかってしまった場合には治療を行うことになりますが、中には見つかった時には、既に手遅れになっているケースも少なくありません。そこで、「病気の予防」が大切になってきます。

 「病気の予防」は一次予防から三次予防の3つに分類されます。一次予防は「発病を未然に防ぐ」、二次予防は「既に始まっている病気を早期発見する」、三次予防は「一度かかった病気の再発を防ぐ」ことです。健康診断や人間ドックでは一次予防と二次予防を目的としています。

 日本人の死因の上位は、がん、脳卒中、心筋梗塞が占めます。これらの病気の一次予防を考えた場合、各々の病気に「危険因子」があるので、その危険因子を取り除くことが重要です。例えば、心筋梗塞や脳卒中は動脈硬化が原因で起こるので、その危険因子であるメタボリック症候群や糖尿病 ・高血圧症・高脂血症を見つけ、生活習慣の改善、そして必要に応じて薬による治療を行うことが一次予防につながります。

 また、がんについては二次予防=早期発見が重要です。例えば、肺がんについては定期的な胸部レントゲン写真やCTスキャンの検査、胃がんではバリウム検査や胃カメラが二次予防に役立ちます。

 人間の体は病気になると痛みや発熱など様々な症状が現れますが、これらは体が発している危険信号なのです。しかし、多くの病気は初期の段階では症状がないので、体からの危険信号だけを頼りに健康管理を行っていると、対処が遅れてしまう可能性が高いのです。当健診センターでは様々ながんや動脈硬化の予防に重点を置いた人間ドックのコースを用意しています。また、生活習慣の改善のために、隣接するフィットネスジムと連携して運動指導、食事指導を行っています。現在の健康状態を把握し、健康維持のための対策を立てるため、人間ドックを受けることをお勧めいたします。

顔写真

西田茂史

夜尿症

夜尿症とは、4〜5歳以後に、少なくとも月に1回以上の夜尿(おねしょ)があるものをいいます。夜尿は5歳児で10〜15%、10歳児で7%程度にみられ、どの年齢においても男児が2〜3倍多いことが知られています。乳児期から引き続いている一次性と、一度見られなくなってから何らかのきっかけで再び見られるようになる二次性がありますが、80%以上が一次性の夜尿症です。原因としては遺伝的因子、膀胱機能及び成熟の遅れ、精神的ストレス、器質的原因などが考えられています。また、夜尿症には、大量遺尿型、排尿機能未熟型、混合型の3つのタイプがあります。夜尿症の治療の3原則は、『焦らない』『怒らない』『起こさない』です。

  1. 焦らない
    夜尿症は焦っても早く治るものではありません。義務教育が終了する頃までには、ほとんどの場合が自然に治癒しますので、のんびりしたおおらかな気持ちで、治るのを待ちましょう。
  2. 怒らない
    夜尿を叱ってしまうと、本人も気にしていますので、劣等感を助長し、自主性や意欲を減退させることになりかねません。叱るのは逆効果ですので、優しい気持ちで接して下さい。
  3. 起こさない
    夜中に起こしてトイレに行かせることは、睡眠リズムを狂わせ、本来深い眠りが持っているおしっこを濃くするホルモンの分泌の高まりや排尿機能の発達を妨げる結果になってしまいます。トイレに起こすことで、その夜おねしょをしないのは、「トイレおねしょ」といって、本当におねしょが治ったことにはなりません。

 おねしょは治ったが、神経質でびくびくしているようになったり、自信のない、暗く内向的な子どもになったなどの問題が生じることのないよう、気をつけて経過を見守ってゆく必要があります。夜尿症でお悩みのご両親は、一度、泌尿器科専門医にご相談下さい。