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平尾 順

最近の頭痛

 頭痛を自覚されたことのない方はいらっしゃらないのではないでしょうか。しかし、頭痛を訴えて病院に行っても、一般的な鎮痛剤だけが出されるだけのことが多いようです。頭痛の原因がはっきりせず、繰り返し頭が痛くなる状態を慢性一時性頭痛といいます。この中には、片頭痛、緊張性頭痛などがあります。最近ではストレスや不眠に伴う頭痛も多く見られます。

 こういった頭痛の分類はあまり注目されることが無く、一連の頭痛症候群として扱われてきましたが、トリプタン系薬剤という片頭痛によく効く薬が開発されてからは、頭痛に対する考え方が変わってきました。欧米では、慢性頭痛患者さんの頭痛発作による生産性の低下との関係から、社会的な対応の必要性が広く認知されています。我が国でも近年の社会不安から、心療内科的な観点と脳神経外科的な観点の双方からの頭痛の治療が見直されるようになりました。いずれの疾患に関しても、治療の第一段階は、怖い原因(くも膜下出血や腫瘍)を否定して正確な診断をつけることです。

 片頭痛は、片側の脈打つような痛みが特徴で「頭の中に心臓があるような感じ」といわれます。痛みの程度は強く、日常生活に支障をきたすことが多いようです。筋緊張性頭痛は、簡単にいうと肩こり頭痛です。一日中同じ姿勢で仕事をしていたり、長い時間コンピューター画面を見ている方に多く、持続性の痛みです。比較的持続時間が長く「しめつけられる感じ」です。この頭痛をお持ちの方には、社会的なストレスや不安、うつを持っていらっしゃる方が見受けられます。また、鎮痛剤を長い間服用しているために、薬剤誘発性頭痛に移行している場合もあります。

 各病態にあった薬剤の選択が必要です。また、ストレスや不安、うつが隠れていると、薬の効果が得られないことがあります。軽い安定剤の併用が非常に有効なことがあります。お悩みの方は、脳神経外科を受診してみて下さい。